スキル16 相手に関する質問をたくさんつくる
- □ 部下が目標を達成しない
- □ 部下が後輩とうまくいっていない
「社長ってどうしていつも、自分が正しいというところから動かないんでしょうね」。
ある経営コンサルタントの人が言うには、顧客の社長がとにかくワンマンで、いつも命令口調で社員に話をし、結果が悪ければ怒鳴り散らす。社員は萎縮するばかりで会社の売上は一向に伸びない。それどころか離職者が毎月出て、会社はほとんど瀕死状態。彼がもう少し社員の気持ちも汲んで指示を出すように言うと、社長が言ったそうです。「あいつらの努力が足りないんですよ」。
当たり前のことですが、人はほとんどの場合「自分の側」から状況を見ています。相手の立場に立ってものを見るのは本当にむずかしい。それができれば、きっと違う行動の選択が可能になるでしょう。だからつい、「もっと相手の気持ちを考えて」と言ってしまう。しかし、実際には人の視点はなかなか動かせません。「なぜ俺がそんなこと言われなきゃいけないんだ」と反発を買ってしまうのがおちです。
では、どうしたら人の視点を「向こう側」に移せるか。それにはひたすらその相手について質問をすることです。そうしてはじめて、相手の目を通して世界を見ることが可能になります。「売上を上げろって怒鳴られたあと、彼はどんなことを考えながら見こみ客のところへ向かうと思いますか?」「家で子どもと遊んでいるときはどんな表情をするんでしょうね」「彼が子どものころの夢ってなんだったと思います?」
こんな質問に対する答えを探そうとする過程で、人は相手に対する自分自身の行動を客観的にとらえはじめ、新たな行動の糸口をつかみます。
もし、今あなた自身が誰かとの関係で煮詰まっていたら、その人に関するたくさんの質問をつくって自分に問いかけてみてください。「ふうっ」と肩の力が抜けるまで。
- 相手の立場に立って考えるには、相手に関する質問を自分自身にしてみる
- 相手の立場になって質問に答えてみよう
- 1. 上司(自分)に叱責されたとき、どんな気持ちになっているか?
2. 朝、どんな気分で出社しているか?
3. 会社に対してなにを期待しているか?
4. 日頃、家族にはどう接しているか?
5. 自分の仕事ぶりに満足しているか?
6. 客先に向かうとき、どんなことを考えているか?
7. どんな性格だと思っているか?
8. 子どものころ、得意だったことはなにか?
9. 職場での人間関係に満足しているか?
10. 職場での待遇に満足しているか?
11. プライベートな心配事はないか?
12. モチベーションを高めるためになにをしているか?
13. ライバルは誰か?
14. 今、一番自信のあることはなにか?
15. 人生で一番の楽しみはなにか?
16. 一番大切にしているものはなにか?
(出典 : 『図解 コーチングスキル』 鈴木義幸著 (ディスカヴァー刊)






