スキル18 客観的な視点を持たせる
- □ 部下が目標を達成しない
- □ 若い人とうまく接点を持つことができない
- □ 部下が後輩とうまくいっていない
- □ 部下が最近仕事のことでとても悩んでいるようだ
- □ 最近部下が疲れている
あるメーカーの取締役のコーチングをしていたときのことです。部下の営業課長とどう関係を構築していくかがテーマでした。私はその日、体調がすぐれず、ただひたすら彼の話を聞くことに徹しました。30分経って、彼がどのような感想を持ったのかが気になり、聞いてみました。すると彼は「いやぁ、すっきりしました。気持ちが軽くなりましたよ」というのです。特に何も解決方法は見つかっていないにもかかわらず。
ひとりの人について、あるいはひとつの出来事について、30分以上誰かに続けて話したことがありますか。人はついひとつのことに「ぐーっ」と入りがちです。誰かとの関係がうまくいっていないと、その人のことについて、営業がうまくいかなければ営業のことを、「ぐーっ」と考え込む。それもきっと大事なことだとは思いますが、あまり入りこんでいると、対象とぴったりくっついてしまって、対象を横や後ろから見る機会に乏しくなってしまいます。すると問題を解決する糸口がなかなかみつかりません。そんな人を対象から引きはがす方法のひとつが、対象について延々と話をしてもらうことです。
最初に伝えます。「わかった。その後輩のことが苦手なんだね。それなら彼について思っていること感じていること、全部きかせてくれないか」。相手が止まったらいいます。「もっと、全部聞かせて」。相手がもうこれ以上話せないと思うくらい話してもらいます。30分も続けて話してしまったら、自然と対象との間に距離ができて、前より冷静にその人との関係を見ることができるようになります。
話をよく聞いてくれるような人を見つけて、30分くらい、うまくいっていない人について話してみてください。最初にお願いしましょう、「30分、ただ聞いて」と。そして対象からすっと離れて気持ちが軽くなる瞬間を味わったら、ぜひ他の人にも試してあげてください。
- 相手の気になっている問題について30分間、話させる
- 話をよく聞いてくれる見つけて、「30分、ただ聞いて」とお願いしてから、うまくいっていない人や出来事についてとことん話してみてください。対象からすっと離れて気持ちが軽くなる瞬間を味わったら、今度はぜひあなたが他の人の話を聞いてあげてください。
- 苦手な相手(対象)についてとことん話してみると・・・
- 0分後 はじめは近視眼的にしか対照をとらえられない
↓
10分後 話しているうちに少しずつ距離を置けるようになる
↓
20分後 客観的に見ることができるまでもう少し
↓
30分後 対象を客観視し、冷静に考えることのできる距離
(出典 : 『図解 コーチングスキル』 鈴木義幸著 (ディスカヴァー刊)






