スキル8 相手の強みを活かす
- □ 部下が目標を達成しない
- □ 自分と違うタイプの部下をどう育てたらよいかわからない
スポーツの世界で「名選手名コーチにあらず」とよくいいます。名選手が名コーチになりにくいひとつの理由は、自分のやりかたを後輩たちが受け継ぐことを求めがちになってしまうところにあります。現役時代あまりよい成績を残せなかったコーチのほうが、自分のやりかたにこだわりを持たない分、個々に合わせた育成方法を考えだしたりします。
ビジネスの世界でも、上司は自分がかつて成功を遂げたやりかたを部下に強要しがちです。ある生命保険会社の営業所長は、営業はどれだけ自分の熱い想いをお客さんに伝えられるかだといいます。そしてなかなか売り上げの伸びない部下のYさんについては、どうも想いを伝える力が弱い、自分自身の壁を崩せない、と。
しかし「熱く」売るのは所長のやりかたです。それが必ずしもYさんが目指すべき営業マンのありかたであるとは限りません。タイプでいうと所長はプロモーター、Yさんはアナライザーのようです。
アナライザーは分析力に優れ、理論的に話を進めていくのは得意ですが、感情を表現したり「ノリ」で相手を巻きこんでいくようなことは得意ではありません。そのアナライザーに「保険は想いで売るものだ!」と一喝するのは、英国紳士にイタリア人のように生きろというようなものです。Yさんはアナライザーとしての自分の強みを生かした営業を志すべきでしょう。
「タイプ分け」は部下の強みを知り、どのポイントを中心に彼らを伸ばしてあげればいいかを理解する切り口を与えてくれます。
日頃、英国紳士にイタリア人になれと口を酸っぱくしていっていないかどうか確認してみてください。そして、個々が自分らしく振舞って業績をあげるためには、どのようにコーチングしたらいいのかを考えてみてください。
- 自分のやりかたを相手に強要せず、相手のタイプによる強みを見つける
- 部下が蓄積してきた強みを引き出すために、次のようなことを聞いてみましょう。
- ・一番最近、目標を達成したのはいつか
・目標を達成するために、どんな準備をしたか
・達成できた成功要因は、自分のどんなところにあると思うか
・成し遂げる過程で何を学んだか
・失敗や挫折をどのように乗り越えてきたか - 相手のタイプと個性を知り、それを活かして伸ばすことを心がけましょう。
- 「タイプ分け」について、詳しくは こちら
(出典 : 『図解 コーチングスキル』 鈴木義幸著 (ディスカヴァー刊)






