CTP成果事例

明日から使えるコーチング

スキル15 答えを見つける旅にだす

こんな場合にこのスキル
  • □ 部下が目標を達成しない
  • □ 部下の中に答えがあるとはとうてい思えない
  • □ 部下のほうが知識を多く持っていてどう接したらよいのかわからない

大手コンピュータ会社の部長に向けてコーチングの研修をしていたときのこと。「マネジャーが部下の中にある答えを引きだすことができると、とてもいい」という話をすると、一人の参加者が厳しい顔をして手をあげました。「答えがあればいいけど、なかったらどうするんですか」と。

彼の部署では、稀に現れる天才に、いかに研究しやすい環境を与えるかを第一の使命としているとのことでした。少なくともその分野に関しては、答えはごく少数の天才の中にのみ存在するというのが彼の持論です。だから天才以外には問いかけることすら無駄だというのです。彼のケースはちょっと極端だとしても、企業でコーチングをお教えしていると、これは非常によく聞かれる質問です。答えを持っていない部下からどうやって引きだすのかと。

企業の場合は、コーチングよりもティーチング(教えること)のほうが効率的だったり、効果的だったりする場合もあります。しかし、答えを出すのに多少時間的余裕があるのであれば、答えは与えずに部下を「旅」にだしたほうがいい。「どうしたらいいかわからない」と言われたら「その答えを見つけるためにどんな行動がとれる?」と聞き返します。相手は本屋に向かうかもしれないし、そのことについてよく知っている同僚に聞くかもしれないし、サイトを検索するかもしれない。いずれにしても与えられた情報よりも自分で取りに行った情報のほうが、実際に血となり肉となって使える知識として活用される確率が遥かに高いのです。

「天才とは努力する凡才のことである」というアインシュタインの言葉が正しいとすれば、凡才を旅にだすことで天才という頂に一歩近づけることができるかもしれません。

Point
  • 答えを教えるのではなく、自分で見つけさせる
Let's Try!
  • 「どうしたらいいかわからない」と言われたら「その答えを見つけるためにどんな行動がとれる?」と聞き返してみましょう。

(出典 : 『図解 コーチングスキル』 鈴木義幸著 (ディスカヴァー刊)

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