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米国企業におけるコーチングのトレンド

平野圭子 | 2008年02月13日

コーチングがビジネスに進出したのは、1990年頃からですが、
今やアメリカにおいて、企業の成功を支えるうえで
コーチの存在は不可欠だと言えます。

先週、ニューヨークで行われた
エグゼクティブコーチングの会議に参加しました。

そこには、いわゆるFORTUNE500企業(大企業)の
人材育成担当者と、その企業とパートナーを組んでいる
コーチング・サービスを提供している会社がともに出席し、
社内における成功事例を発表しました。

今アメリカでは、「コーチ」と「リーダー」は同義語として使われており、
「業績を上げるためには、リーダーはコーチとなれ」と唱えられています。

すなわち、「指示命令型で力づくで運営するリーダー」はもはや通用せず、
「人の能力を伸ばし、力を発揮させるコーチ」が、
業績の向上や組織力の強化に不可欠であると言われ始めているのです。

その背景としては、価値観の多様化、物事が進行するスピードの速さ、
新しい商品やサービスの進化などが挙げられています。

いかに多くの組織のリソース(知識、経験、能力など)を引き出し、
使えるかが、現在のリーダーやマネジャーに求められていると言えるでしょう。

そのため、アメリカの企業では
「コーチ育成」を重要な人材育成の課題として捉え、
コーチング導入に取り組んでいます。

アメリカの企業におけるコーチング導入には、
以下の4つのトレンドがあります。

1.経営層にコーチをつける。
  CEO、COO、CFOと呼ばれる「Cクラス」の経営陣の34%は
  コーチをつけていると言われています。
  これは、企業が「保険」としてつけているというコメントも聞かれます。

2.マネジャー向けにコーチングスキルの短期集中研修をする。
  「コーチ」として力を発揮できるよう、
  コーチングスキルを身に付ける社内研修を導入する。

3.優秀な人材に本格的なコーチングスキルを学ばせる。
  将来を担う有能な人材には、より本格的にスキルを学ばせるために
  専門的なコーチングのプログラムに参加させる。

4.コーチングのプログラムを社内で行う。
  独自のプログラムを開発したり、外部の専門会社とライセンス契約を交わし、
  社内でコーチングのプログラムを行う。

Metrixglobal LLCによる「企業におけるコーチング導入の実態調査」によると、
2007年から2008年にかけて、コーチングの導入が、

 前年を上回る  44%
 前年と同様    36%
 前年以下      4%

と予測されており、人材育成の領域では、
コーチングは重要な位置を占めると言っていいでしょう。

「今は、自分がどう成功するかが課題なのではなく、
相手をどう成功させるかが大事。
つまり、自分の部下を成功させる人=コーチが、今最も必要な人材」

と、人材育成担当者が力強く語っていました。

部下を持つ人は、コーチとなれ。

そのメッセージが強烈に伝わってきます。

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