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チップインイーグル
桜井一紀 | 2009年07月08日
先日、日曜日の夕方、たまたまテレビをつけたらゴルフの中継をやっていました。
トップを走る石川遼選手が、
12番パー4のミドルホールでOBを連発し9打を叩くという、
プロの決勝ラウンドではなかなかめずらしい局面。
優勝争いというプレッシャーの中で石川選手もここで崩れてしまうのかと、
どきどきしながら思わずテレビに見入ってしまいました。
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『<勝負脳>の鍛え方』の著者、林成之氏によれば、
ゴール直前や、重要な場面で、脳にリラックスしろという指令を送ってしまうと、
脳は一気にパフォーマンスを下げてしまうらしい。
例えば、9回裏2アウト満塁を迎えたピッチャーに対して、
「リラックスしろ」という指示は、脳の働きから見ればNG。
とはいっても、絶対に三振を取って来いとか、
例えば営業マンに対して、絶対に目標数値を売り上げろというような
脅しをかけるようなプレッシャーも
脳は受けつけないのでパフォーマンスは上がらない。
そのような局面での大切なポイントは、
目の前の行動に集中が起こるような働きかけだといいます。
以下、知り合いのマネジャーから聞いた話です。
あるとき、ミスが重なりお客様からの強いクレームが発生してしまった。
そのクレームに一刻も早く、しかもうまく対応しなければならないという
かなり緊迫した状況です。
ところが、そのマネジャーは、自分の頭の中で
「どうしてこんなことになってしまったのか」
「どうしたらいいのかわからない」
という言葉ばかりが渦巻いて、パニックになってしまった。
あわてて上司に相談すると、
上司はまず事実関係を整理し、そしてマネジャーに質問しました。
「この状況の中で、君ができる最高の選択は何だろう?」
しばらくマネジャーは考え、そして答えました。
「誠心誠意謝ることだと思います。今すぐ先方に謝罪してきます」
マネジャーは自ら出向き、謝罪をしました。
先方はその謝罪を受け入れ、事なきを得たといいます。
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さて、皆さんご存知のように、
石川選手は次のホールでなにごともなかったかのようにパー。
さらに16番ホールでは見事なチップインイーグルを取り、
今期初優勝を飾りました。
OBを連発して9打叩いたとしても、
次のホールでは目の前の一打に集中し、最高のパフォーマンスを発揮する、
その技術と精神力には目を見張るばかりです。
部下に対するコーチングとは、
さまざまな局面で、部下のパフォーマンスを引き出すための問いかけを繰り返すこと。
そのべースは、「今できる最高の選択は何か?」
そして、ここぞというときに、部下が自分自身に問いかけ、
最高のパフォーマンスを発揮する。
それが自律性を育てる人材開発なのだと思うのです。
私も部下にチップインイーグルを取らせたい。
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